令和3年度(2021年度)の琵琶湖北湖底層の状況と全層循環
(1)全層循環の状況
湖底への低温水の潜り込みと気温低下により、令和4年(2022年)1月26日に今津沖中央地点(図1)で全層循環を確認。令和2年度に続き2年連続(表1参照)。
図1 調査地点(今津沖中央)
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表1 平成18年度以降の全層循環確認日
(2)北湖底層の状況(図2)
4月から5月まで:令和3年(2021年)2月1日に全層循環が完了したため平均値並みのDO濃度から開始
6月から9月前半まで:7月中旬に底層DOが大きく低下し、その後は平均値をやや下回る程度で推移
9月後半から1月前半まで:一度2mg/L未満※となったが、ほとんどが2mg/L以上で推移(一度だけ1.7mg/Lとなった)
※2mg/L:底生生物への影響が懸念される酸素濃度(貧酸素状態)
令和元年度、令和2年度のような貧酸素状態の継続はなかったため、7月、9月、10月の調査で一部の生物の死亡個体はみられたものの、底生生物の大量死は見られなかった。(写真 ホンモロコが確認できた)。
図2 今津沖中央における底層(湖底上1m)の溶存酸素濃度(底層DO)の経月変動
写真 令和4年(2022年)3月10日の今津沖中央付近の湖底