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【世界の湖沼研究(4)】

中国における湖沼研究(2) −消える湖−

 中国の湖沼問題は主に3つあります。それは、1)高原の塩湖の湖沼水位が年々下がっている。また、それにともない、湖水の塩分が濃くなっている(例えば青海湖は、今世紀初めから毎年20cmずつ下がっている)。2)近年、長江の中・下流域の淡水湖の集水域の一部では、土壌侵食が激しくなり、土砂が流れ込み湖がどんどん埋まっている。3)中国の経済発展にともない、これらの淡水湖に流入する汚濁物質の量が増えてきたため、湖沼の富栄養化がますます進行していることです。

 ここでは、1)について代表例をひとつ紹介しましょう。中国西域の楼蘭古城の近くにロプノールという湖がありました。この湖は200万年以上前に形成され、1959年までは表面積2000 km2の広さ(琵琶湖の約3倍)で確実に存在していましたが、不思議なことに地球上から消失しました(写真1、2参照)。いつも見張っているのが難しい砂漠の中にあった湖ですが、消えてしまったことに気が付いたのは1972年でした。今もその原因は、調査中です。(オウミア55号の続き、次号に続く。) (研究員 焦春萌

写真1 1959年当時のロプノール湖。
湖水があり、湖面に中国科学院調査用ボートが浮かんでいる。

写真2 1972年にはロプノール湖の水はなくなっており、湖の地形だけが 残っていた。

 

(写真1、2とも「THE MYSTERIOUS LOP LAKE」SCIENCE PRESS, BEIJIN, CHINA, 1985より転載)